マメ知識

【マメ知識】水草に必要な栄養素 おまけ編 検証中のお話

みなさんこんにちは!
アクアフォレストメンテナンス事業部の轟です!

肥料についての長いお話(その①その②その③)にお付き合いいただきありがとうございました。
本日のブログでは本編ではカットした内容をちょこっと書きたいと思います。
そこまで重要では無い(と今のところ考えている)事であったり、まだ確実な証左が無いようなお話しだったりするので「ふ~ん」くらいの感じで読んで頂ければと思います。
今後データが集まってくると重要なポイントに化けるかもしれません(期待)といった程度です。

それでは始めます。
あ、今日の内容もその①その②その③を呼んでいる前提でお話しを進めますので、まだお読みで無い方はまずはそちらをお読みくださいね!

それでは行きます!
まずはこちら。。。

・肥料の拮抗作用と相乗作用
元素には過剰に水槽内にあると他の元素吸収を阻害してしまうものがあります。
↓の画像をご覧ください(そろそろ緩い字と絵がクセになっているはず)
重要そうなところは赤い矢印にしてあります。
ちょっと分かりづらいですが「過剰➡抑制」です。
元の元素が過剰になると、矢印先の元素の吸収を抑制します。
水槽環境で特に関係がありそうなのは下記でしょうかね~
鉄以外の微量元素に関してはあんまり気にしてないです。

カリウム過剰
・カルシウムの吸収を抑制
・マグネシウムの吸収を抑制

リン過剰
・カリウムの吸収を抑制

窒素過剰
・カリウムの吸収を抑制

鉄過剰
・リンの吸収を抑制

カルシウム過剰
・カリウムの吸収を抑制

マグネシウム過剰
・カリウムの吸収を抑制

なんだかんだでカリウムの吸収障害が起こることが多いみたいですが、あんまりそのようなケースになったことが無いような??
とかく水槽ではカリウムが不足しがちなので、マメに添加してカリウム不足には気を使っていますがどうなんでしょ??

カルシウム、マグネシウム、カリウムは相互に強く関係していて、それぞれ過剰にあると他2つの吸収を抑制していまいます。
これらは塩基バランスと呼ばれ、カルシウム5、マグネシウム2、カリウム1のバランスが良いと言われていますがこれは農業土壌の話です。なのでそのまま水槽へは持ち込めないと思いますので検証中です。
このあたりを真面目に考えていくとオリジナルソイルを開発しないといけなくなりそうですね。
水草水槽で気にするなら↓な感じでしょうかね~

硬度が高い=カルシウム、マグネシウム濃度が高い=カリウム不足になりやすい??
硬度が低い=カルシウム、マグネシウム濃度が低い=カリウム過剰、カルシウム、マグネシウム不足になりやすい??

相乗効果の方はもっとシンプルです。
これはなんとなく頭の片隅にでも入れておくと良いかも

・カリウムが十分にある ➡ 鉄、マンガンの吸収を助ける
・マグネシウムとリンは相互にそれぞれの吸収を助ける
・窒素はマグネシウムの吸収を助ける

カリウム添加を始めると、赤系水草の発色が良くなることがたまにあるのはこのせいかなと思っています。
リン過剰で苦しんでいる方はマグネシウムを気にすると幸せになれるかもしれません。
調子が抜群に良い水槽に窒素系の肥料を入れると早い段階でマグネシウム不足の症状がでるのも確認しているので多分あっているな~という感じです。

ちなみに↑のお話は農業用の論文だったりサイトを見てみると結構出てきます。
そちらの方が見やすい(笑)ので興味のある方は「肥料 拮抗」とかで検索してみてください。
とりあえずまだまだ検証中ですが、過度に気にしなくても良いと考えています←今のところはね!

カルシウムとマグネシウムの話しがでたので、ついでに水道水に含まれている元素についてお話しますね。
各水道局のホームページを見ると、成分が見れるので興味のある方は見てみてください。
日本の水道水がいかにアクアリウムに向いているかが分かります。
そしてカルシウムとマグネシウムは水道水に結構含まれていることも分かると思います。
新宿だとだいたいカルシウム44mg/ℓ、マグネシウム16mg/ℓほど入っているみたいですね(東京都水道局調べ)
週一で半分くらい換水していれば、こいつらはまず欠乏しないと考えています(多分)
マグネシウムは調子の良い水草水槽だと不足するかもなので、たまには添加したほうが良いかも??
ちなみにマグネシウムを強化配合した自作肥料を自宅の水槽で試しているのでそのうち結果がでると思います。
またなにか判明したらブログに書きますね。

お次はこちら。。。
・各元素の最適なpH
各元素には効果を発揮する最適なpH範囲があります。
それは。。。
6.0~7.0です。
以上。終わり。

水草水槽を作ると自然と↑の範囲にpHが入ってくる(入ってないと調子が悪い)のであまり気にしなくても良いでしょう。これも「肥料 トルオーグ」とかで検索するといっぱい出てくるので暇があったら見てみてください。一応、各元素が効果を発揮できるpHを書きますね。

・窒素 6.0~8.0
・リン 6.0~7.5
・カリウム 6.0~7.5
・カルシウム 6.5~8.5
・硫黄 6.0~
・マグネシウム 6.5~8.5
・鉄 ~6.5
・マンガン 5.0~6.5
・ホウ素 5.0~7.0
・銅 5.0~7.0
・亜鉛 5.0~7.0
・モリブデン 6.5~

こんな感じですね~
上記pHに入っていないと、まったく養分として利用できないわけではなく、数値が離れれば離れる程、効率が悪くなっていく感じです。それぞれの間を取ると6.0~7.0あたりなんですね。
・例えば鉄はpHが高いと三価鉄になってしまって吸収できなくなる、カルシウムはpHが低いと溶けちゃう等

ちなみに水草は葉っぱからも養分をたくさん吸収するので水のpHが重要ですが、根っこからたくさん吸収する種類は底床のpHが重要になってきます。
しかし水草育成用ソイルは大体pHが6.0~6.5くらいなのでそんなに気にしなくても大丈夫。
砂系でもpHを上昇させないものを選べば、ゆっくりpHは下がりますのでそこまで気にしたことはありません。
ホームセンター等で↓のような器具が売っていますので、興味のある方はぜひ手に入れてソイルや砂利のpHを比べてみてください。
ちなみにウチにはあります。(衝動買い。。結構高い。。。)
測ってみたところ、プラチナソイルは6.5くらい、アクアソイルアマゾニアは6.0~6.5くらいでした。

続いては今一番ホットな話題(当私比)
・セット初期に発生する肥料不足症状について
今、一番気になっているのがこの話題です。
皆さま、水草水槽を立ち上げると1~2週間目くらいで一気に肥料不足症状(白化、黄化、ちぢれ等)が出たことはありませんか??
私はよくあるんですよ~。特に栄養が豊富な状態でスタートすると良く起こるような気がします。
特にリン、窒素、鉄の欠乏症状が強く出ている気がするのですがこれがなぜ起こるのか疑問でした。セット初期なのでリンや窒素を含む肥料は入れづらいし(コケがでる)そもそもいっぱいあるだろうが!と思っていたのでですが、最近になってようやく原因が分かったような気がします。

それはバクテリアの発生に関係していると思われます。

バクテリアと一口に言っても、アクアリストお馴染みの硝化菌や光合成菌のほかにも多種多様なバクテリアがいます。水槽セット直後はこいつらの数はとても少ないですが、徐々に増えていきます(←これが水作りなんですが)
バクテリアも生き物なので当然、ご飯が必要ですよね。
そのご飯となるのがカリウム、ナトリウム、リン、鉄、マグネシウム、モリブデン、マンガン等なんですよ。
どこかで見たことがある元素ですよね。そう水草の必須元素とほとんど被ってるんです。
バクテリアは植物と違って有機物を直接養分として吸収できるのがいたり食性(と言っていいのか?)はバラエティーに富んでいるんですが、バクテリア増殖期であるセット初期は水草が必要とする元素も大量に消費しているんでしょうね。その結果からセット初期に肥料不足症状が頻発していると考えられます。
養分が多いと特になるのは、その多い養分で多くのバクテリアが発生しているものと思われます。
よく考えたらすぐに分かりそうな問題でしたが、ずっと考えていたんですよ。
ただでさえ環境が不安定なセット初期に肥料不足症状が出ても心理的に追肥しづらいし。。。
でも入れないと水草弱るし。。。弱った草にコケつくし。。。という悩み

対処法としては、セットから2週間程度まってバクテリアの発生が治まってから水草を植栽すると良いかも?
砂系等の養分の少ない環境ではこの現象にあっていないので「養分の多い栄養系ソイルで立ち上げる場合」としたほうが良いか???
昔のエライ人が言っていた「空回ししてから生き物を入れましょう」は正しいのかな??
要検証です。

バクテリアがしっかり繁殖している(有益なものが)土壌は水草の調子が良いので、バクテリアがたくさんいることは良いことです。ADA社パワーサンドやアクアソイルシリーズが優秀なのはそのせいでしょうし。
ちなみに窒素固定菌なんてのもいます。水草の根につく根粒菌は窒素固定菌の一種です。
興味のある方は「アゾトバクター 窒素固定菌」で検索を!!

↑コレ、あまり取り上げていることの無い話題ですが結構あると思うんですよね。
自分で言うのもなんですが、結構シャープな話題かなと思っています(笑)
もしこの現象が栄養系ソイルの立ち上げを難しくしている原因なら「2週間空回し」という原始的な方法で解決するかもしれませんね。
通常なら「最初から水草をたくさん入れて大量にある養分を吸収させましょう♪」がセオリーですが。。。どうなんでしょ???

最後はこちら。
夢のお話しです。
・最適な肥料バランスとは
これ一本で水草の養分が賄える!
みたいな肥料があったらいいなと考えたことはありませんか?
さんざん書いてきてなんでが、長いしややこしいし不確定なことが多すぎですよね。
そんななかこれさえなれば、バランスばっちり、毎日1ml/100ℓ入れればOKみたいなのがあれば売れるのになー
ということで、最適な肥料バランスについて考えてみました。

まずは↓の表をご覧ください。
こちらは一般的な植物の元素組成表です。
1グラム中に含まれる各元素をマイクロモル(μmol)(←初めて使いましたこの単位)で表したものです。
もし仮にすべての水草がこの元素組成、この組成比率通りに養分を欲しがると仮定して肥料を作るとこんな感じか。。。(そんなこと絶対ないけど)

窒素10、リン0.58、カリウム2.5  10-0.58-2.5
カルシウム125mg/ℓ、マグネシウム71mg/ℓ配合!微量元素配合!鉄分は二価鉄の状態で配合!
みたいな感じの肥料があればいいのでしょうかね~

というのは冗談として↑の元素組成は実際の施肥に役立つと思います。
ざっくりとですが上から多い順に並べたので、各元素の必要量の差が分かりやすいと思います。
・リンて窒素の17分の1なのねとか
・鉄って全然量いらないじゃんとか
・窒素ってやっぱりたくさん無いとダメなのねとか
いろいろ気づかされますよね。
=養分の要求量とすることはできませんが、目安にはなるかと思います。

肥料の話はこれでとりあえずおしまいです。
長いことお付き合いいただきありがとうございました。
皆様のお力になれていればよいのですが。。。

今後は以下の内容のブログを書く予定です。
こうご期待!!
・水草水槽の底床
・水草水槽のバクテリア
・水草水槽のライティング
・水草水槽の温度管理
・水草水槽のろ過

こちらも併せて読んで頂くと水草水槽への理解が深まるかもです。

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