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IAPLC2018 27位水槽の作り方

IAPLC2018 27位水槽の作り方

みなさんこんにちは!
アクアフォレストメンテナンス事業部の轟です!

本日は世界水草レイアウトコンテスト2018に出品した水槽の制作過程をご紹介しようと思います!

まずは各データからいきます!

サイズ 120cm×60cm×60cm
フィルター エーハイム2217と2215
ライト ADA ソーラーRGB 2台 12時間点灯
CO2 自作ミキサーにて1秒/4滴
底床 ソイル:プラチナソイル  化粧砂:エクストラホワイトサンド
肥料 オリジナル肥料をほぼ毎日
換水 立ち上げ時:週/1回50% 1か月~:2週/1回50%

水槽
エビの脱走対策にフランジが欲しかったのでプレココーポレーションにて特注しました。

フィルター
アクアフォレスト入社時くらいに買ったやつが現役でまだ稼働しています。使ってなかった期間もありますが14年くらい活躍してます!
吸水側は底面フィルターに直結して底床の下から水を吸うようにしています。

ライト
欲しくて買っちゃったソーラーRGB!有茎草はしっかりと育成することが出来ました。高さと奥行きが60cmなので2台で足りるかな?と少し心配でしたがなんてことなかったです。下草までばっちり育ちました。

CO2
ミキサーを自作して添加しています。このサイズだと通常の添加方法だとかなり添加しないとなのですぐにボンベが空になってしまいます。
なので経済面&メンテナンス頻度を少なくするためミキサーを自作しました。

底床
ジュンのプラチナソイルにしました。濁りが少なく使いやすいソイルです、肥料含有量が少ないのが玉に瑕ですが。
化粧砂は真っ白なものが使いたくてエクストラホワイトサンドにしました。
白い色は柔らかなふんわりとした有茎草の茂みと相性抜群だと個人的に思っています。

肥料
あんまり明かせないのですがオリジナル肥料の実験的に作ったやつを試しながら使っています。今回は液肥しか使わなかったので、ほぼ毎日添加しています。
概ね、水草の育ちは良好なのですが濃すぎたり、エビにちょっと影響があったりと試作段階ですね。

換水
表の通りなんですが、最近はあんまり換水をしないで管理するようにしています。
水換/少、水換/多、両方の管理をしたら換水のメリット、デメリットが見えてきました。
水草レイアウトは水換えが一番!と言われていますが、どうやら時と場合によるようです。
この当たりもうちょっと考えがまとまったら記事にしたいと思います。

続いては水質データです。

水温 28℃
pH 6.0~6.5
GH 3以下
KH 3以下
TDS 50~150ppm

水温
12月に立ち上げたので28℃くらいの高めに設定して、ろ過バクテリアや水草等の活性を高くして立ち上げが早く済むようにしました。
夏場なら26℃で立ち上げたと思います。
水草水槽は特に底床内の水温が重要なので、気にしましょう!

pH
私が作る水槽は大体この範囲に納めるようにしています。
CO2の効果、肥料効率等を考えるとpHは5.5~6.5の間に収めると良いです。
あんまり下げるのも大変なので、6.0~6.5くらいで管理するようにしています。
pHとCO2、肥料の関係はブログカテゴリー「マメ知識」の記事を読んでください!

GH(総硬度)
一部の水草を除いて3以下にしておけば大体OKです。
もっとGHが高くても全然水草は大丈夫なんですが、GHが高いとpHがアルカリよりになったりと他の部分で不具合が出てくるので低くキープしたほうが良いですよ。

KH(アルカリ度)
こちらもGH同様、3以下にしておけば大体大丈夫です。GH以上にCO2と密接な関係があり、KHが分からないと正確なCO2添加量が分からなかったりします。ある程度は経験で補えますが、、、、一度は計測することをオススメします!

TDS(導電率)
要は水の中に電気を通すものがどれだけあるかということを数値にしたものです。水草水槽を作るうえで、どう役立てるかあんまり分かっていないのですがとりあえずデータを取ることにしました。制作期間中↑の数値にだいたいこの数値に収まりました。
導電率は水の中にどんなものがあるかまでは分からないので、あくまで参考数値ですが、、、

ツマラン話はこれくらいにして、ここから制作風景をご紹介していきます。
今回は平たい直線的な石を使いたかったので、レンガで土台を組みました。
底面のガラスに直でレンガを置くことにちょっと抵抗があったので、発泡スチロール板を下にひいています。
道部分は予め階段状にレンガで土台を作っておくと作りやすいですよ。
最初は適当に並べて雰囲気を掴みます。
お!なんかいい感じだー
となったら一度石を取り出して本格的に作っていきます。

で、これが組直し後の画像です。
出して並べて、出して並べてを2回やりました。

左側の石を手前側にせり出すようにして、影を作りました。
あと、道部分を自然な感じになるようランダム感を出すようにチェンジしました。

構図を写真でチェックする際は、構図素材で出来る影をチェックしましょう。
影部分が少ないとのっぺりとした平坦な印象になってしまいますよ!
多すぎると暗くてクドい印象になりますのでバランスを見ましょー。

上から見るとこんな感じ。
最初はしっかりボンドで固定する予定でしたが、予想以上に安定感があったので固定せずにそのまま最後までいきました。
(ボンドで固定するのが面倒だったのが本音)

有茎草の群生をやりたかったので背面側は大きくスペースを空けています。

底面のプレート
レンガで区切ってスペースを最初から確保しています。
ニッソースライドベースフィルターのプレートに呼径13φの塩ビパイプをつなげて使用してます。
水草水槽で底面フィルターは賛否両論ありますが、私は賛成派です。

ガラス面の黒い落書きは完成時の有茎草のラインのイメージ。
ソイルを盛る際の目安にしています。
マッキーでいつも書いてますが、スポンジでこすると簡単に消えますよー。
なので安心して書き込んでください。

道部分のアップ。
道はこの時が一番格好良かったかも。今回の反省点その①。
この後、化粧砂入れて水草の植えたのですが、この複雑な石の感じというか遺跡感というかが無くなってしまいした。

石を裏から撮るとこんな感じ。
ソイルが漏れないようにぎっちり石を詰めています。

そしてさらにウールで塞ぎます。
途中でソイルが漏れてくると、面倒だしキレイじゃないし精神衛生上とてもよろしくないので、きっちり塞ぎます。

ソイルと化粧砂を入れたところです。
化粧砂は多めに入れて、水を入れた後で吸い出すようにすると細かなところもキレイに処理できますよー

背面側は植栽スペースにしたいので、スペース節約のためプラスティック板で土留めを作りました。
厚さ1mmならハサミでも切れるので簡単に作れます。
しっかり差し込まないと崩れてしまうので最低でも5㎝は長さが欲しいですね。

化粧砂後の道。
ほらさっきのほうが迫力があったでしょ?
この時点で気づいて対策していれば、、、

お次は植栽です。
南米ウィロモスから配置していきます。
置いただけなんですが、1週間くらいで軽く活着したので、特に接着はしませんでした。

前景はとりあえずエキノドルス・テネルスから植えました。
手前側は雑然としたイメージにしたかったので、この後、何種類か植えるのですがイメージを掴むためにとりあえず一種植えてみました。

植栽後の道。
道の奥の石にはプレミアムモスをのせました。
手前の石には南米ウィロモス、奥にはプレミアムモスとすることで草体の大きさを利用して遠近感を強調する狙いです。
石の際にはショートヘアーグラスとキューバパールを植えました。

水入れる直前の画像です。
ここから有茎草を植えたのですが、、
写真撮るの忘れました(笑)
私は水草を植栽するのが好きなのですが、ついつい植えるのに夢中になってしました(笑)(笑)
なので↓いきなり注水後10日目くらいの画像です。

ちなみに前景にはウォーターローン、エキノドルス・ラチフォリウス、ヘアーグラスを追加
石の上には小石に巻いたニューラージパールグラス、ハイグロフィラ・ピンナティフィダを追加しました。

コケコケコケコケー!!!!
油膜油膜油膜ー!!!

立ち上げ失敗しました(笑)
どうやら試しに作った肥料が濃かったようです。
大丈夫だろうと、セット初期なのに多めに入れたのが苔のスイッチになってしまいました。
反省ー!

でも恐るに足りません!
この苔はトロロコンブ状のタイプなので、ルックスはインパクトがあるのですが対処の簡単な苔なのです。
エビを適正量入れれば1週間程度でキレイになりますよ。

1週間後がこちら。
ちょっと濁りがまだありますが、苔は落ち着きました。
手前にエビのウンチが大量にありますね。
苔を食べた証拠です。

奥にあるのはコトブキの油膜取り。
今はエーハイムの油膜取りを使用しています。
理由は察してください。。。

一回目のトリミング後の画像。
どの草も順調に育っています。
安定してすることがない時期です。

最後のトリミングをする直前の画像です。
ショートヘアーグラスの勢いが強くて道がなくなっちゃいました。
前景に変化がなくてつまらなかったので白い小石を入れてみました。

このころには魚を決めて入れます。
短くとも1か月は飼いこまないと色が出ないので余裕をもって入れたいですね。
今回はオデッサバルブとアフリカンランプアイにしました。
仕上がりの画像では魚の存在感が全然足らなかったのでもっと入れればよかった!
反省点その②!

これで完成!
構想では石からもっとニューラージパールグラスが垂れているのを想像していましたが、撮影3週間前くらいに急に硬度が上がった時期があって調子を崩してしまいました。
そこから調子を取り戻せず撮影を迎えてしまったのが反省点その③です。
書き忘れましたが、手前の石は最終的にメイン素材と色合いを合わせるために赤い小石も混ぜてみました。

家の水槽で作ったので、皆様に直接お見せすることができなかったのですがこの記事が少しでもお役に立てば幸いです!
最後に使用した水草をリストアップします!

前景
エキノドルス・テネルス
エキノドルス・ラチフォリウス
ウォーターローン
ヘアーグラス
ショートヘアーグラス
キューバパールグラス

石に付けたやつ
南米ウィロモス
プレミアムモス
ハイグロフィラ・ピンナティフィダ
ニューラージパールグラス

後景(左)
ルドウィジア・オバリス
ラージパールグラス
ラージリーフハイグロ

ニードルリーフルドウィジア
グリーンロタラ
ロタラ・マクランドラグリーン
ロタラ・ナンセアン

後景(右)
ロタラ・ナンセアン
ロタラ・インジカ(ピンクタイプ)
アンブレラプラント
ポゴステモン・ダッセン
カルダミネ・リラタ
ベトナムゴマノハグサ

以上です。
来年も頑張りまっす!(もう作ってますが)

アクアフォレスト出張サービス

アクアフォレストではお客様のご希望に合わせ、豊富な経験と知識で様々なご要望にお答えします。
水草レイアウトの制作はもちろん、雑誌撮影や各種イベント用水槽の設置なども承ります。
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ご相談、お見積りは無料です。

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