水草

水草展2017に向けて ~まもろう!野生の水草~

水草展2017に向けて ~まもろう!野生の水草~

みなさんこんにちは!
アクアフォレストメンテナンス事業部の轟です!

今年の夏またも筑波実験植物園にて水草展が開催されます!
水草展2017
今年のテーマは「まもろう!野生の水草」
アクアフォレストは、レイアウト展示水槽を数本と、野生の水草観察水槽の展示をお手伝いすることになりました。
今回は野生の水草観察水槽の制作に向けて、フィールド調査に行ってきたのでその模様をご紹介いたします!

※水草展とは。。。
2011年より、2年に一度、筑波実験植物園にて開催されている水草に焦点を当てたイベントです。
いつものアクアリウムイベントはエンターテイメント色が強いですが、このイベントは学術的に水草にアプローチしている点が大きな特徴です。
学術的と言うと堅苦しいですが、綺麗な水草水槽も多数展示されるのでレイアウト派の人も楽しめるイベントです。
いつもと違う視点から水草を見てみると、また新たなレイアウトのイメージが湧くかも!?

乱獲等の問題があるので、詳しい場所は伏せさせて頂きますが、湧水&水草のコンボはそれはそれは美しかったですよ~
それでは早速行いきたいと思います。

まずは最初ということでジャブから入っていきます。
なんだよ普通の川じゃねーか!というお声が聞こえてきそうですが、画面左下に早くも水草の影が。。。

一発目からさっそくバイカモ(梅花藻)です。
名前の通り、梅の花のような花を咲かせることから名前が付きました。
流れの強い、低水温での育成が必要となるため、水槽での育成は困難を極めます。
前回の水草展では本種の育成展示水槽がありました。
8角形の水槽を使って工夫をこらして、元気に育ってましたよー。
写メなので美しさが全然伝わりません!

こんな感じで流れはそこそこあります。
底砂は荒い砂利底で、バイカモは根付くというよりも、底にへばりついている感じでした。
丁度、グロッソスティグマがランナーで横に連なるように、各節から根を出して底になんとか張り付いている感じでした。

二か所目の採集地は田んぼの中の用水路でした。
写真だと浅そうですが、結構な深さがありました。
入ったのはいいんですが、登るのが大変。。。。
採集あるあるですね!

脇にあった土管。
イイ感じでコケが生えていたので、ついつい写真に収めてしまいました。
水が思ったよりも冷たかったので、湧水が混じっているのかな?

ここで繁茂していたのは特定外来種に指定されているオオカワヂシャ
外来種のお話はこれはこれでとっても長くなってしまうので、次の機会に。。。
今回は単に綺麗に茂っているので写真を撮りました。
ただただ見ているだけなら綺麗でいいんですけどね~

合間によった休耕田。
こう見るとただの草むらですね。
休耕田は水草がたくさんあることがあります。
しかも乾いているので探しやすいです。

ここにはヘアーグラス(松葉藺まつばい)が生えてました。
おそらく一番見つけやすいレイアウトプラントだと思います。
細ーい葉っぱがヘアーグラスです。

一度、フィールドに出て水草を探すといろんなところに興味が出てきます。
これは普通のドクダミですが、実はサウルルスという水草と近縁種なんです。
あと半夏生(ハンゲショウ)も近い仲間なんですよ~
図鑑片手に散歩がてら歩いて見てください。
田んぼがあるところなら都内でも結構いろいろ生えてますよ~

お次は池?沼??みたいなところで採集です。
よく見つけたな~というくらい奥まったところにありました。

おいおいここに入るのかよ!
という水の感じですが、気にせず入っていきます。
あんまり奥までいくと底なし沼みたいになっているので注意です。

ここは止水なので、流れを嫌う水草が生えていました。
上から順に
オヒルムシロ
ヒツジグサ
ジュンサイ

オヒルムシロとヒツジグサは野生で生えているのを初めてみました。
感動です。

上の方を工事しているようでした。
水の供給がストップしているようなので、早晩この沼は無くなってしまいそうです。。。
残念。。。

ということで、私はこの沼をイメージして展示水槽を制作することにしました。
こんな感じなのでリアルに作ると、あんまり人気がでるとは思えないないので、はてどうしたものか。。。

際の根が露出している部分の表現と併せて、水面の水草をうまく見せれるようなレイアウトを考えたいと思います。
どうしようかな~

次の現場への移動途中です。
水草が見えたので、すかさず車を止めて観察。
こんな感じなのでフィールドにでると基本時間が押します。


お次はここです。
ここが一番レイアウトに取り入れやすい風景でした。
細かな砂地に水草の群生が広がっていました。

ここもそれなりに流れがありましたが、底のしっかり張り付いてました。
綺麗なグリーンでしたよ~
この流れでデザインされた茂みをなんとかトリミングで水槽内に表現したいですね。

キレイに茂っているイケノミズハコベ
こいつも外来種ですが、なにかに似ていると思いませんか?
そうニューラージパールの群生びそっくりですね!
水面に葉が達すると浮く葉になります。

川が二つに分かれているところ、うーんレイアウトのヒントになりそうです。

ここの底砂はこんな感じでかなり細かいものでした。
流れの早い所はもっと粗目でしたが、全体的に細かなものでした。
こうしてみると、水草は底砂の形状にはそこまで頓着していないようですね。
参考になります。


最後に訪れたのはここ湧水地です。
うーんぜんぜん綺麗さが伝わらないぞ!
ここが一番きれいでした。

水が染み出てきているところ
水温はけっこう冷たいので長時間は手をつけていられません。

ダメだ!
綺麗さが写真では伝わりません!
底一面の苔が泡をつけてまるでリシアのような雰囲気なんですが、これじゃあ分かりませんね!
これが一番感動したところなんですが、皆様にお伝えできず申し訳ないです。。。
このコケはなんなんだろう?
ウロコゴケ?みたいな感じでしたが詳細は不明です。

ちょっと下流にいくと、クロカワゴケの大群生が!!!
これも感動しました。
ただただコケが茂っているだけなのですがなんでこんなに美しいのだろうか!
水槽でウィローモス茂らせてもこんなに綺麗にならないよな~

以上!
フィールド調査でした。

うん。水中で撮れるデジカメ買おう。
今回強く思いました。

こう見るとかなり外来種が入ってきている印象でした。
在来種もたくさんありましたのでそちらの紹介は来月発売されるアクアライフをご覧ください!
このフィールド調査が載りますので、今回見つけた水草の詳細はぜひ誌面にてご確認ください!
よろしくお願いいたします!!!

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