器材

各社LED照明比較してみました

アクアリウム業界でもだんだんとLED商品が増えてきましたね。
お店でも交換電球の販売数が減ってきてLED照明本体の販売数が増えています。
同時に水草が育たないと言う質問を多く受けるようになってきました。
LEDライトは見た目に明るくみえても実際は水草が育つほどのエネルギーが出ていない
場合があります。LEDは水草が光合成に使いやすい波長の光が出ていないという話を良く聞きますが
波長の問題だけではなく絶対的な光量が足りていない照明器具が多いように感じます。
LED照明器具でも水草の育成に成功したADA社LED照明器具アクアスカイは
他社のLEDよりも消費電力が多いですが照度計で測ると十分な光量があります。
ADA社の説明などをみるとアクアスカイは水草育成に最適な
波長のみの光とはいえないものの光量を強くして水草の育成を可能にしたようです。
波長の最適化は今度のLEDの進歩に伴い改善・改良されてくると思いますので
それを待つしかないと思います。
現状で水草を育てるLEDライトを選ぶ場合は波長も大切ですが光量もポイントだと思います。
光量=消費電力なぶぶんもありますがかんたんな照度計を用意して各アイテムの明るさを測ってみました。
あくまで簡易テストなのでこのデータがすべてではありませんので参考程度に
みてください。
まずはじめにアクアフォレストで在庫をしている30センチ向けの照明器具を測定しました。
LEDも蛍光灯もありますので比較しやすいと思います。
★テスト方法
・テストする水槽(30×20×25)のライトをセッティングして水槽底面に照度計を設置。
・照明器具を普通に設置して計測(スタンドの有無により測定器までの距離が変わります)。
・ライトは少し時間が経ってから明るさが安定するので約10分後に計測。
・店内でテストを行いましたので室内照明が150lxある環境でした。
・照明直下の一番明るい場所の数値を掲載します
・照度計計測値lx(ルクス)で表示します
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撮影状況
ADA アクアスカイ301  6110lx(0.4W×30灯 17W)
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30センチ水槽で現状一番明るい照明です。グロッソツティグマなどの水草の育成も
問題ありません。LEDでは現状一番オススメの器具です。
ジュン エリーライトドルフィン  1230lx(6灯 3W)
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比較的新しく出てきた照明器具です。
発光面も広く丈夫な水草ならば何とか育成できると思います。
テトラ LED スマートライト LED-SL 580lx(白10灯 青5灯 2.4W)
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古くからある機種なのでLEDパワーが足らないようです。
水草育成はかなり厳しいと思います。
テトラ LEDフラットライト LED-FL  1700lx(白18灯 青6灯 6.4W)
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ライト本体横のボタンで消灯、白、青、白青と発光モードをチェンジできます。
ただし、基本が消灯モードなのでタイマーと接続しても自動で点灯しません。
基本モードを白青にすればよかったのに残念なアイテムです。
テトラ リフトアップライト LL-3045  リフト使用時2600lx リフトなし2920lx(蛍光灯13W 白球)
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蛍光灯13Wでなおかつ置き型のため反射板も大きく効率が良いのだと思います。
二酸化炭素を添加すると程ほどの水草まで育つ光量です。
テトラ ミニライト ML-13W 2340lx(蛍光灯13W 白球)
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上のリフトアップライトと同じ電球を使った商品ですがアーム式で
反射板がコンパクトになっているため少し光量が落ちています。
二酸化炭素を添加した展示水槽を作ったとき気泡がバンバン付く事は無かったですが
リシアやグロッソスティグマの育成も出来ました。
テトラ イージーエコライト 1840lx(蛍光灯9W 白球)
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13Wの蛍光灯から9Wにダウングレードしたライトで消費電量を減らした分
エコライトという名前になっているのだと思います。
ゼンスイ LED300白 2670lx (白60灯 3.8W)
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LEDライトが出始めてからアクアスカイが出るまでLEDの中では
抜群に明るく見えたゼンスイのLEDライト。
数字にも明るさが表れていますね。最近2列タイプも発売されたようです。
見た目には明るかったのですが、展示水槽では丈夫な水草もあまり育たなかった印象です。
消費電力の弱い球を沢山並べた方式で広く明るく見えます。
エーハイム LEDライト 4160lx(白1灯 7W)
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水草の育つLEDとして登場したエーハイムのLEDライト!
1球で7Wと強力なLEDチップを使っています。波長も公開されており
展示水槽でも結構水草が育ちました。
ただし、照射範囲が狭く20キューブなどの小型水槽向けの印象です。
コトブキ スカイライトフリーリフト 2530lx リフトなし3000lx(蛍光灯13W 白球)
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E26ソケットの置き型タイプです。反射板もあり明るさも結構あります。
ダックスのセット水槽などに付属されています。ダックスシリーズでの水草育成は水深が浅いため
水底まで光が届きやすく丈夫な水草には十分な光量がありました。
ジュン エリーライトプラチナ300 リフト使用3410lx(蛍光灯27W 白球)
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30センチ水槽に27Wの大光量を使った隠れた人気アイテムでした。
アルミボディーで見た目も良く小型水槽で水草水槽を作る方にオススメしておりました。
リフトアップ分が少し光量ダウンの原因になっているのかもしれません。
上記の数字がすべてではありませんが照明選びの参考なればと思います。
実際に同じサイズの水槽に設置した状態の測定なので比べやすいかとは思います。
丈夫な水草に関しては2000lxぐらいあれば問題なく育つのではないでしょうか。
難しい水草などは4000lx以上の照明があったほうが良いかもしれませんね。
アクアスカイ301を使用した30キューブ展示水槽ではグロッソスティグマ、リシア、
ヘアーグラス、グリーンロタラ、ロタラ・インジカ、ミリをフィラムマッドグロッセンセ、
オーストラリアンクローバー、ラージパールグラスなど育成は問題なく出来ました。
酸素の気泡もバンバンつけておりました。
現状では水草水槽を作る場合はアクアスカイがオススメです。
これから新しいLED照明が発売されて選択肢が広がる事を期待しております。
そのほかの照明器具に関しても今後ご紹介できればと思っております。

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