新宿

【新宿店】当店のこだわり ブラインシュリンプ編 前編

こんにちは、生体担当の本田です。

当店では、ほぼ毎日夕方頃にブラインシュリンプを与えているのですがお客さまから…

これなんですか?
なにあげてるんですか?

と、近頃質問を受けることが多いので’’当店のこだわりブラインシュリンプ編’’という事で今回は…

①ブラインのメリット
②なぜブラインをあげているのか
③どのような魚にあげたら良いのか

について解説していきたいと思います(`・ω・´)/

解説の前に…ブラインシュリンプとは、日本に生息しているホウネンエビに近い仲間で、ヨーロッパや北アメリカなどの塩湖に生息しているアルテミアという甲殻類です。
シーモンキーという名前の方が馴染み?はあるかもしれないですね。
卵が乾燥に耐えられ、なおかつ人工的に孵化させることが出来るため、魚の餌として使われることが多いです。こちらは実際にお店で沸かして分離をしたものになります。

①ブラインのメリット

最大のメリットとして…
嗜好性 栄養価 消化吸収率この3点の高さがあげられます

嗜好性については生きているエサのためもちろん素晴らしく、小型魚が自然界で食べている馴染みのある餌に非常に近くなっています。
動きがあるという点が重要で本能的に食べてしまうという点もあります。

栄養に関しては魚の育成に必要な栄養素がほとんど詰まっているので健康な個体に仕上がります。
ニワトリの卵で想像して頂けると分かりやすいのですが、卵の中でヒヨコに成長するまでに必要な栄養は黄味の部分、卵黄に詰まっています。
つまり…卵黄→ヒヨコになるまでの栄養が全て詰まってるという事になりますね。
ブラインの場合、未成熟のヒヨコで産まれてくるのと同じで、魚でいう所のヨークサックを抱えている稚魚に近いです。
ブラインが成長するのに必要な栄養が残っている状態、簡単に言えば湧き立てですね、この時にあげて頂けると人口エサもアカムシも勝てないほどの最強の高栄養餌になるという訳です。

消化吸収についても栄養価の所とも被ってしまいますが、体内で使う栄養が速やかに吸収されるように作られているので、消化吸収に悪いわけないですよね。

②なぜあげているのか

上記のメリットも勿論のこと、ショップならではのあげている理由があります。

当店では毎週数回魚の入荷、仕入れを行っています。どれも問屋さんから袋に詰めて送られてきたり持ってきたりしますが、その際長時間過密な袋に入っていたり、車に揺れたりしてストレスを抱えて小型魚が入荷される…という事が多々あります。
入荷直後にブラインをあげることで、ストレスの緩和や体力の回復の効果が見込まれ、早い段階でお客様に調子のよい魚を提供できるようになります。

ショップの特性上、過密に魚を管理しなくてはいけない為、水の汚れがかなり早くなっています。消化吸収の話にもつながりますが、残ってしまったブラインは水槽内のバクテリアにとっても分解が早いという事になります。残り餌になりがちな人工エサやアカムシと比べても水が汚れにくく、残ってしまっても数時間は水槽内で生き続けるので残り餌にもなりにくいです。

③どのような魚にあげたらいいか

もちろんですが、稚魚に与えるのが一番のオススメです。
毎日新鮮なブラインをあげることで健康で、丈夫、成長不良にもなりにくい魚に育ってくれます。
成魚に与える場合は、カラシンやラスボラなどの小型魚にオススメで特に…

・体の小さい魚(ボララスマキュラータ、レインボークリスタルテトラ、プンティウスゲリウス、若いグリーンネオン等)
内臓も小さいので少量で多くの栄養を摂取出来ます。画像はブラインを食べるボララスマキュラータです。
・赤系の魚(アピスト各種、ディープレッドホタルテトラ、ファイヤーテトラ等)
真鯛がエビを食べて赤くなるようにアスタキサンチンの効果で赤の色揚げ効果があります。
・口の小さな魚(ペンシルフィッシュ系、パイプフィッシュ系等)
人工エサやアカムシなどが食べにくい、食べられない魚も食べられます。
特に、パラドクスフィッシュなどブラインがメインになる魚もいます。

このような魚には是非あげるべきですね。
今回は以上となります。
少しでも、ブラインについて知ってもらえれば幸いです。
いずれブログ記事にしたいと考えている後編は
実践編という事で、分離のやり方や与え方など解説していきたいと思います。
お楽しみにお待ちください。

 

 

Return Top